【筑波大学比較文化学類】 ロボット映画の比較研究

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手:Nさん
・2022年大学卒業の卒業生
・富山東高校 卒業
・筑波大学 人文・文化学群 比較文化学類
→(現在)民間企業に勤める社会人1年目

今回は「筑波大学比較文化学類」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

比較文化学類で何を学ぶ?

“人類が築いてきた様々な文化を、「現代性」と「学際性」という視点から捉え直し、それを通じて、広い視野と柔軟な発想力を備えた人材を育成します。さらに、外国語習得を通じた国際的コミュニケーション能力を高めることに努めます。”(筑波大学人文・文化群比較文化学類HPより引用http://www.hibun.tsukuba.ac.jp

比較文化学類のカリキュラムは6つの研究領域に分かれ、さらに、それぞれの領域にはコースがあり、合計で17のコースがあります。6つの研究領域には、①日本・アジア領域、②英米・ヨーロッパ領域、③フィールド文化領域、④表現文化領域、⑤文化科学領域、⑥思想文化領域があります。「領域」は、狭い学問分野にとらわれない広い視野をもって、それぞれの学問分野を横断して学修できるように学際的な性質をもって作られています。最終的にはそれぞれの「コース」の先生と一緒に卒業論文を仕上げることになります。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に印象に残っている授業は、「カナダ文化特講・英語圏文学文化演習(ラフォンテーヌ・アンドレ先生の講義)」でした。元々洋画やキリスト教に興味があったが、アンドレ先生の講義はカナダ・アメリカの古い映画から新しい映画まで面白いものを取り扱っていたのに加え、日本人の視点からはわからない部分をしっかり説明してくれて、テーマを掘り下げる際の視点構築の支えをしてくれた印象があるからです。

また、「表現文化領域入門演習(すでに退官済みだったかと思いますが、吉野修先生の講義)」の講義も面白かったです。演劇や舞台、小説など、個人的にあまり関心を持っていなかったテクストを扱っていましたが、先生の視点が柔軟かつ深い掘り下げで、学生の視点もすべて受け入れた上でさらに発展させてくれるような講義をしてくださったためです。

そのほか、私の所属していた「表現文化領域 文化創造論コース」が開講している授業には、このようなもの(下の表)があります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
比較文化学類はゼミや研究室がなく、個人の卒論テーマに合わせて主査の先生を選ぶ形でした。
そして、私は、表現文化領域・文化創造論コース・馬籠清子先生の元で研究していました。
表現文化領域は、色々な地域・切り口から文化を研究する比較文化学類の中でも、複数地域にまたがってさまざまなテクストを比較・分析していく領域です。馬籠先生が主査として見ていた卒論テーマには、現代のマンガ・アイドル文化や日本/欧米の比較分析などがありました。(表現文化領域 文化創造論コースHP http://www.hibun.tsukuba.ac.jp/page/page000012.html

その中でも私は、日米の映像テクスト(映画・アニメ)のうち、人工知能をテーマにした作品を比較分析しました。同じAIに関する作品でも、日本とアメリカではAIを描く姿勢や捉え方に大きな差があります。私は「アメリカの作品では、AIが創造主である人間と対立し、いずれ人間を超越する危険のある存在だとして描いている一方で、日本の作品はアトムやドラえもんのように、かなりの昔から人間と並び立つ友人のような存在としてAIを描いている」というように捉え、その差の要因を日米の宗教の違いに求めました。アメリカに根付くキリスト教は、唯一神が人間を己の似姿として創造したという明らかな上下関係を持ちますが、日本の価値観を形作った神道や仏教には、創造主と被造物といった上下関係の意識はないと言ってもよく、人間から動植物に至るまで各々一つの魂として息づきます。このように、科学の最先端たるAIと宗教を交え、映像テクストの比較分析を行いました。

2. 生活関連

・入学金:28万
・学費:年間50万。
・テキスト代:
 比較文化学類では授業ごとにレジュメが配られることが多いです。指定される場合でも1冊〜3,000円程度です。
・生活費:5〜7万円
・家賃:5万円
・奨学金:なし。
・住んでいるところ:天久保(一人暮らし)
・買い物:桜にあるカスミ(スーパー)、カワチ(薬局)、ジェーソン(スーパー)
・通い方:自転車で10分
・サークル:映画研究会
・友達の作り方:TWITTER‼️あと講義やオリエンテーションで声をかける!!!

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式: 一般試験
・入試科目と方法:国語、社会(日本史)、英語 すべて記述
・共通テスト(センター試験)の点数:
 詳細は忘れましたが全体770点 英語・社会科・理科基礎は9割以上、国語は8割弱?数学は6〜7割の記憶です
・二次試験の傾向:
 すべて記述問題の分量がとても多いです。
 国語や英語は学校のテストや模試の1番最後に出てくる長い記述問題を解いていればどうにかなると思いますが、社会科は400字記述×4問でかなり特殊な形式です。私は日本史でしたが、特定の年代に起きた出来事の流れや社会制度の成り立ち・仕組みなど、基礎をしっかり把握していないと暗記対策のみでは弾かれるような問題です。歴史はまだ覚えていれば解けるだけマシですが、倫理は特に難しく、ある哲学者の思想や一般的な概念ひとつを挙げられ「自身の考えを書きなさい」という出題形式です。暗記のみで勉強しているものではおそらく点数は取れず、日頃から思想の意味を理解していなければ取れません。高校生の頃から哲学者の思想を理解するのはコスパにもメンタルにも悪すぎると思うので、歴史科目で受けるのが吉だと思います。

・高校時代の偏差値:65
・定員:120人くらい

・受験期学習の進め方:
国語→現代文はどうしようもないので、古文漢文の文法などをひたすら周回
数学→学校配布の参考書や問題集をやり込む!
   周回するよりもわからない問題をとにかく潰しまくり、理解するまで先生に聞きまくる
理科基礎→ひたすら教科書と配布の問題集を周回、暗記
日本史→教科書を読み込み、山川日本史の教科書を穴あき形式にしたテキストを買ってひたすら周回
英語→アメリカのYouTuberや洋画洋ドラを見ていたら気づかないうちに、
   リスニング力と文法の基礎がついていたので、単語をそこそこ覚えつつ長文読解のトレーニングに注力

・日頃(高1〜2)どんな勉強をしたか:
予習宿題がそこそこな量ある学校だったので、予習と宿題を毎日欠かさずやりました。
数学が苦手だったのと英語が好きだったので、わからないところは職員室に通ったりして先生にたくさん聞きました。(信頼できる先生を見つけるのがすごく大事だと思います!)

・大学の選び方:
自分の興味ある研究をやっているところを選ぶ!!
立地やブランドもいいけど、やっぱり研究が楽しくないとつまらないです。
もちろんサークルや部活などで選んでも楽しいのでアリだと思います !

4. 就職関連

・インターン情報:ほぼ1dayのみ 2days:Paldia(総合職)

・先輩の就職先:YKKビジネスサポート

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