【筑波大学化学類】 “推薦入試の勉強法”について聞いてみました。

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手:Kさん
・大学院1年生
・さいたま市立浦和高等学校 卒業
・筑波大学理工学群化学類
→(現在)筑波大学理工情報生命学術院数理物質科学研究群化学学位プログラム

今回は「筑波大学化学類の推薦入試対策」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

化学類で何を学ぶ?

“化学とは、化学現象を分子・電子レベルで研究し、自然界における普遍的な法則を追求する学問です。そのような基礎研究から、新規化合物の創製、環境汚染やエネルギー問題の解決、生命現象を分子レベルで理解する研究などへ展開されています。”(筑波大学理工学群化学類HPより引用https://chemistry.tsukuba.ac.jp/ug/

化学類では、反応のメカニズムや化学物質の構造・性質を解明する「基礎研究」を行っています。基礎研究とは何かに応用するという目的は考えず、理論を形成したり、新たな法則を発見することを目的とした研究です。また基礎研究が明らかにしたことを基に、薬を作ったり、便利な素材を開発する研究のことを「応用研究」と言い、そのような研究室も筑波大学にはあります。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に印象に残っている授業は、「化学概論」でした。これは、大学1年生の春に履修する授業です。大学に入って最初に化学の最先端についてオムニバスで講義してもらったことで、化学へのロマンや今後の大学生活で身につけるべきことについて膨らませることができました。

もう一つ印象に残っている授業は、「無機化学Ⅲ」でした。無機化学と言う割にX線の測定の話が多く、「授業の内容は名前だけで判断できないこともあるんだ。」と思ったため印象的です。また、授業の難易度に比べて成績評価が優しかったことも意外でした。

そのほか、化学類に入ると学ぶことができる授業(必修授業)は、このようなもの(下の表)があります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
笹森研究室という有機元素化学を扱う研究室に所属しています。
この研究室では、有機化合物の骨格にC(炭素)H(水素)O(酸素)「以外」の典型元素を入れることで新しい機能を開発する研究を行なっています。(笹森研究室HP https://www.chem.tsukuba.ac.jp/~sasamori_lab/index.html

その中でも、自分はアンチモンSbという元素を使ったラジカル電池素材の有機合成に取り組んでいます。

2. 生活関連

・入学金:28万
・学費:年間50万。
・テキスト代:
 覚えてませんが1年生の時は全体で2万くらいで2年次以降は必修の専門書代全部で4万円くらいはした気がします。中古や先輩との貸し借りで揃えたり、自分の興味ある専門書を複数購入したりするとかなり前後します。
・生活費:一か月8万
・家賃:4.5万円
・奨学金:貸与型奨学金を毎月5万円利用しています。
・買い物:大学内の丸善書店、アマゾン、Academia
・住んでいるところ:天久保(一人暮らし)
・通い方:自転車で10分
・サークル:卓球同好会、写真部
・友達の作り方:
 その1 とにかく近くの人と話す。
 その2 お菓子を積極的に配る・もらう。
 その3 共通点を探す。

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式: 公募推薦
・入試科目と方法:小論問題、面接
・共通テスト(センター試験)の点数:
  英語(筆記)141点、リスニング30点、数IA90点、数IIB70点、国語84点、化学100点、物理90点、地理70点

・推薦試験の傾向:
  化学の英文要約と類題、理論化学、コラム、高分子、小論文

・高校時代の偏差値:55前後だったような気がします。
・定員:13人

・受験期学習の進め方:
  推薦は絶対に過去問を夏休み中に1回は解くべき。高分子が毎年頻出なので、必ず夏休み中までに予習を終わらせる。できれば夏休み中に志望理由書などを先生に添削していただくといい。 それ以外は二次試験対策と同じように、重問を中心に苦手な単元だけセミナーを解く形式でやりました。

・日頃(高1〜2)どんな勉強をしたか:
 英国は学校の予習課題に食らいつくことを目標にして、余った時間を部活や理数系科目の勉強の時間に当ててました。社会科は授業の時間を大事にしてテスト前に少し復習してたくらいです。 電車の中で暗記物をやるようにしてました。

・大学の選び方:
 「教員志望であること」と「やりがいのある研究が出来る大学に行きたいこと」の両方を考慮して決めました。

4. 就職関連

・インターン情報:学研塾(学習塾)、アズワン(商社)

・先輩の就職先:三井化学、石油化学系、機能化学系

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