スマホと学習の関係性が研究によって明らかに
今回は、 スマホと勉強の関係を調べた研究を紹介します。
この研究は仙台市立中学の2万 2390 人の生徒を対象に行われた学力調査がもとになっており、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授により解析が行われました。
下図は横軸を「スマホ利用時間」、 縦軸を「数学の平均点」とした棒グラフです。 右に行くほどスマホの利用時間が長いということです。
さて、 グラフを見るとスマホ利用時間が増えるほど、平均点が下がっていくことが分かります。
まあ予想通りと言えばそうですね。
またこの調査では家庭学習時間が130 分未満、230 分~ 2 時間、32 時間以上の 3 グループに分けて平均点を出しています。
最も衝撃的なのが
【スマホ利用しない ・ 家庭学習 30 分未満】
vs
【スマホ利用 4 時間以上 ・ 家庭学習 2 時間以上】
では前者の方が成績が良いことです。
これはまるで、スマホ利用によって勉強したことがすべて水の泡になっているような結果です。
家庭学習が 30 分未満の人は、 勉強は学校の授業のみということ。
それに負けるということは、 いくら家庭学習をしたところでスマホを毎日長時間使っていると、 学校の授業さえも頭に入っていないということになります。
一番成績がいいのはスマホ利用が「1時間未満」の人
表のグラフをよく見てみると実は、 スマホを全くしない人よりも 1 時間未満使用する人の方が成績が良いということが分かります。
この原因について正確なことはまだ分かっていません。
可能性の1つとして、スマホを 1 時間未満に我慢できる生徒は自己管理能力が高く、 勉強をコツコツと進めることができるためその結果成績が良いという考え方ができます。
また別の調査では、 1 週間の勉強時間が同じでも 「毎日」 や 「2 日に 1 回」 勉強するグループと「3 日に 1 回」 や 「7 日に 1 回」 のグループで比べると、 前者の方が学習の進度が 1.5 倍速いということが分かっています。
つまりまとめて一気にやるよりもちょっとずつ毎日やった方が、 勉強の効率が
良いのです。
(参考資料:PRESIDENT Online「ビッグデータで判明!「科学的に正しい勉強法」の法則5」https://president.jp/articles/-/16677)
結論をまとめると
①スマホやゲームを長時間するのは NG
②勉強はちょっとずつ毎日進める ということになります。
日々の積み重ねが将来の自分を形作ります。
このままではいけないと思っている人は少しずつでも努力を始めてみましょう。
コラム ~ 数字で測ることのできない『3つの能力』~
何かをはじめたら結果がでやすい人の能力を紹介しよう。
「①自制心 ②忍耐力 ③やり抜く力」
①自制が効く人は練習に時間を割り当てることができる。
ゲームや youtubeを見る時間が長くて勉強時間が少ないと成績は上がらない。
どれだけよい授業を受けても自習ができないとね …
②はじめると停滞期がきたり、 部活の忙しい時期と重なって厳しい時期がくる。
楽しい時ばかりではないよね。 辛い時期を耐えられる気持ちが重要だ。 そこ
で止めてしまうとゲームオーバーになってしまう。
③失敗しても何度もチャレンジして最後まで続けた人が生き残る。 これは大学
入試の先の話。 よく言う 「成功するかどうか」 というやつだ。
まず自制心が弱い人はイーズに来るといいよ。 「自分で頑張れないからやら
せてくれ」と言ってね。 勇気を出して勉強を始める第一歩を踏み出してみよう。
この記事を書いている人
小玉先生…
高3数学・化学クラス、茗溪数学クラスなどを担当。
自身も数学に苦しめられた経験から誰にでも分かる授業を徹底研究。
数々の高校生の成績を上げている。
みむら先生…
イーズの代表を務めながら、教壇に立ち続け20年。
これまでに難関大学合格者を数多く輩出してきた実力者。
コラム担当。
-E’z NEWSLETTER 2020年12月号より-