【筑波大学情報科学類】イレギュラーにも対応できるロボットにするための画像処理研究とは?

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手:Sさん
・大学院1年生
・茨城県立土浦第一高等学校 卒業
・筑波大学 情報学群 情報科学類
→(現在)筑波大学大学院 理工情報生命学術院 システム情報工学研究群 情報理工学位プログラム

今回は「情報科学類」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

情報科学類で何を学ぶ?

課題を解決する育成
情報科学類は、情報に関する科学と技術の基礎や応用力を身につけ、情報のプロとして実世界の様々な課題を解決し、豊かで秩序ある社会の実現に貢献できる人材の育成を目指しています。

専門的なカリキュラム
1-2年では、情報科学の基礎となる理論・手法・技術を幅広く学びます。 3年生からは、ソフトウェアサイエンス、情報システム、知能情報メディアの3主専攻に分かれて、専門的な内容をより深く学びます。 ソフトウェアサイエンス主専攻は情報と計算の仕組みの理解を、情報システム主専攻は計算機とソフトウエアの構成原理の理解を、知能情報メディア主専攻はメディア処理技術の理解を目指すことを中心にカリキュラムが構成されています。
(筑波大学 情報学群 情報科学類HPより引用https://www.coins.tsukuba.ac.jp/education/learn/

Q. 一番面白かった授業について教えてください。

A.
一番面白かった授業は、「主専攻実験A,B」でした。
実験がまるで研究のお試し版のようでとても楽しかったからです。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に印象に残っている授業は、「機械学習」でした。
深層学習の研究や、AIエンジニアなどの職業に興味を持ったきっかけになった授業だからです。

そのほか、化学類に入ると学ぶことができる授業(必修授業)は、このようなもの(下の表)があります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
私は、知能ロボット研究室に所属しています。
所属する研究室では、自律的に動いて人間生活をサポートする機械(ロボット)のための技術の研究・開発を目的として活動をしています。主にロボットに関する研究や深層学習に関する研究など様々な分野の研究をしており、つくばチャレンジといわれる自立移動ロボットを走行させる大会にも参加しています。
現在、科学技術の進歩に支えられて、大きな力を出す機械や高速で動く機械、あるいは微細な作業をする機械など便利で有用な機械が次々と開発され巷にあふれています。しかし、これらの機械は、機械が動くために整備された環境の中にいてはじめて大きな力を発揮するのが普通です。これに比べ、人間や動物は環境の中で仕事をこなして目的を達成します。この人間や動物が持っている、柔軟性や適応性、頑強性と確実性を自動機械に与え、それによって、信頼して仕事を任せられる有用な機械を実現すること。これが私たちの研究の目的です。(知能ロボット研究室HPhttps://www.roboken.iit.tsukuba.ac.jp

その中でも、私は農業ロボットが農場の畝と畝の間である畝間を自動走行する際の走行可能領域の認識のための深層学習を用いた画像変換の研究をしています。農業ロボットに搭載したRGBカメラから得た画像データを元に走行可能領域を認識させる手法の一つとして、画像中の走行可能領域を色付けするセマンティックセグメンテーションという手法があります。その手法ではセマンティックセグメンテーション用の深層学習モデルを学習させてそのモデルを認識に用います。この手法を用いる際ただ一つの環境のみをセグメンテーションの学習に用いるだけでは、作物の成長や雑草などで畝間が遮蔽された際セグメンテーションの認識精度が落ちる可能性があります。その問題に対処するため、走行可能領域の認識を行う前にセグメンテーションの際とは別の深層学習モデルを用いて畝間が遮蔽された環境の画像を走行可能領域の認識がしやすい環境の画像へ変換するという画像処理を施す手法を提案し有効性の検証を行っています。

2. 生活関連

・入学金:28万
・学費:年間50万。
・テキスト代:6万
・生活費:1万
・奨学金:なし。
・住んでいるところ:つくば市内(実家)
・通い方:自転車で25分、車で10分
・サークル:なし。
・友達の作り方:サークルに入りましょう。(自分はサークルに入らずに友達があまりできませんでしたT_T)

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式: 一般試験
・入試科目と方法:英語、数学、物理、化学(全部記述)
・共通テスト(センター試験)の点数:
  地理B:75点
  現代文:73点、古文:32点、漢文:50点
  英語:155点(200点満点中)、リスニング:40点(50点満点中)
  数学Ⅰ・A:82点、数学Ⅱ・B:93点
  物理85点、化学:92点
・二次試験の点数:
  数学:297/300点、物理:111/150点、化学:117/150点、英語:120/200点
・二次試験の傾向:
  数学は簡単だったが、物理に力のモーメントが出て難しかった。

・高校時代の偏差値:62
・定員:50人。

・受験期学習の進め方:
国語:
センター試験直前(3年生の秋くらい)に、センター試験用の問題集で練習した。

英語:
授業以外には3年生の秋くらいから筑波大学の赤本のみをやっていた。おそらく2週ほどはした。

数学:
フォーカスゴールドのⅡ,B,Ⅲを2年生の冬~3年生の夏まで1週やっていて、そこからセンター試験対策の問題集を1週,「やさしい理系数学」を1週,筑波大学の赤本を1週やった。

物理・化学:
授業以外には学校や塾でもらった対策プリント、及び筑波大学の赤本を1週やった。

地理:
センター試験直前(3年生の秋くらい)に、センター試験用の問題集で練習した。

自分の受験勉強は2次試験の数学で点数を取りたかったため主に数学に偏っていて、英語は学校の授業のレベルが高かった(旧帝大レベル)ので授業以外は赤本くらいしかやっていなかった。その他の教科は主に塾で対策プリントをもらったり集中授業をやってもらったりしていた。

・日頃(高1〜2)どんな勉強をしたか:
  学校のテストが毎月あったため、そのテスト勉強や課題をするだけで結構学力はついていった。
  塾も高1から高3までずっと通っていた。

・大学の選び方:
まず、
「自分のやりたい勉強の分野(情報系や化学系など)を見つける」
⇒「その分野を勉強できる学部が存在する大学がどんなところがあるか調べる」
⇒「自分の成績と比較していけるかどうかなどを考える」
とよいと思います。

自分の場合は、
情報系の勉強がしたい
⇒東京大学,東京工業大学,東北大学,筑波大学など情報系の学部が存在する大学を列挙する
⇒自分の成績と比較して東北大学か筑波大学かな~と考えました。

・併願校:明治大学,東京理科大学。

4. 就職関連

・インターン情報:矢崎総業株式会社、ニコンシステム、富士電機

・先輩の就職先:ソフトバンク、NTTデータなど

・就活で大変だったこと:まだ終わってないが、面接の対策でされそうな質問を網羅するのが大変。

・受ける企業の選び方:自分の中で決めた就活の軸をもとに調べる。

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