【筑波大学化学類】今話題の”睡眠研究”の現場

投稿日 2023.11.2
著者 EZ
カテゴリー卒業生インタビュー

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手：Oさん
・社会人1年目
・茨城県立水戸第一高等学校卒業
・筑波大学理工学群化学類
　→筑波大学大学院理工情報生命学術院数理物質科学研究群化学学位プログラム
　→社会人

今回は「化学の視点から見た睡眠薬の研究」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

化学類で何を学ぶ？

“化学とは、化学現象を分子・電子レベルで研究し、自然界における普遍的な法則を追求する学問です。そのような基礎研究から、新規化合物の創製、環境汚染やエネルギー問題の解決、生命現象を分子レベルで理解する研究などへ展開されています。”（筑波大学理工学群化学類HPより引用https://chemistry.tsukuba.ac.jp/ug/）

化学類では、反応のメカニズムや化学物質の構造・性質を解明する「基礎研究」を行っています。基礎研究とは何かに応用するという目的は考えず、理論を形成したり、新たな法則を発見することを目的とした研究です。また基礎研究が明らかにしたことを基に、薬を作ったり、便利な素材を開発する研究のことを「応用研究」と言い、そのような研究室も筑波大学にはあります。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に面白いと感じた授業は、「物理化学」でした。
物理化学の授業では、数式で表されたさまざまな化学現象を、紐解いていきます。数式が難解なことが多々ありましたが、友人と議論し合っていく中で、最終的には理解できた時は嬉しかったです。

そのほか、化学類に入ると学ぶことができる授業（必修授業）は、このようなもの（下の表）があります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
沓村研究室という睡眠薬を作るために有機合成を行う研究室に所属していました。
この研究室は、IIISという建物の中にあり、このIIIS全体として「睡眠」について研究しています。
TVでも取り上げられており、最近では睡眠に関するアプリの開発にも携わっています。
その中でも特に、創薬研究という薬を創るための研究に取り組んでいます。
主に睡眠に関する薬について扱っている研究が多いです。（沓村研究室HP http://nagase.wpi-iiis.tsukuba.ac.jp）

その中でも私は、睡眠薬の構造を工夫してより活性(効果)の高いものを生み出す研究を行っていました。
薬を作る時には、さまざまな化合物から、効果のありそうなものを見つけ出し、それをより効果が高く副作用の少ない形になるように検討していく必要があります。私は、効果がありそうとされた化合物を元に、少しずつ変形させた化学物を作り、最適な構造を探していく研究をしていました。元となる化合物の構造も複雑であるため、構造を少し変化させたものを作るのは、思っているよりも複雑で大変です。

2. 生活関連

・入学金：28万
・学費：年間50万
・テキスト代：年5-10万程度
・生活費：一か月10万
・家賃：4万円
・奨学金：なし
・買い物：トライアル（スーパー）、ウエルシア（薬局）
・住んでいるところ：桜（一人暮らし）
・通い方：自転車で10分
・サークル：picnic(テニスサークル)
・友達の作り方：積極的にイベントに参加し、声をかける！

3. 大学入試関連

・浪人
・試験方式：一般試験
・入試科目と方法：英語、数学、物理、化学（全て記述）
・共通テスト（センター試験）の点数：
　　全体で、84%の得点率でした。
・二次試験の点数：
　　全体で、75%弱の得点率でした。英語は1問ミスです！
・二次試験の傾向：
　　難易度は難しすぎずちょうどよいと思います！

・高校時代の偏差値：68
・定員：50人

・受験期学習の進め方：
　国語、数学、理科系は学校と河合塾の教材を使用していました。
　英単語は鉄壁を使っていました。

・日頃（高１〜２）どんな勉強をしたか：
　単語は毎日取り組みました。
　1日当たりの科目全体をバランスよく10時間以上勉強しました。

・大学の選び方：
　偏差値と部活です。

・併願校：
　受けていません。