大人から見たら簡単なことでも
子どもから見ると難しく
できるようになるまでとても時間がかかる。
自分たちも子どもだったときがあるのに
経験を積むにつれてその頃の世界の見え方を忘れてしまう。
子どもの頃、何をするのも怖かったし
視野が狭くて…
見えている範囲さえモザイクがかかって見えていた。
新しいものだらけで
覚えるものが無限にあって
些細なことにも悩み
1日が終わり夜になるととても疲れていた。
それを忘れてしまうのだ。
子どもたちができるようになるまで
失敗を繰り返す回数は
大人が主観的にみると耐えられないくらいに多い。
期限があることに焦ってしまうくらいに時間がかかる。
そして感情的に接して
子どものやる気を殺いでしまうのだ。
自分と子どもを
メタ的に捉えられない大人の未熟さによって
引き起こされるエゴの押し付けだ。
「この子はもう無理かもしれない」
と大人が思ってからが本当の勝負で
そこから諦めずに
「この子はできるようになる」と信じて
説明を繰り返し、チャレンジさせると
急にできるようになることが多い。
これが失敗と成功の性質である。
人間の学習というのは
徐々にできるようになるのではなく
できるようになるまでずっと失敗を繰り返し
ある時点で急速に成功確率があがっていくのだ。
失敗は何度も続き成功確率はごく低いまま
あるとき経験の閾値を超えると
突然なんの前触れもなく成功確率が上がる。
