【筑波大学化学類】 “生物化学”の研究について聞いてみました。

投稿日 2023.6.15
更新日 2023.8.23
著者 EZ
カテゴリー卒業生インタビュー

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手：Kさん
・大学院１年生
・専修大学松戸高等学校卒業
・筑波大学理工学群化学類
→（現在）筑波大学理工情報生命学術院数理物質科学研究群化学学位プログラム

今回は「筑波大学化学類」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

化学類で何を学ぶ？

“化学とは、化学現象を分子・電子レベルで研究し、自然界における普遍的な法則を追求する学問です。そのような基礎研究から、新規化合物の創製、環境汚染やエネルギー問題の解決、生命現象を分子レベルで理解する研究などへ展開されています。”（筑波大学理工学群化学類HPより引用https://chemistry.tsukuba.ac.jp/ug/）

化学類では、反応のメカニズムや化学物質の構造・性質を解明する「基礎研究」を行っています。基礎研究とは何かに応用するという目的は考えず、理論を形成したり、新たな法則を発見することを目的とした研究です。また基礎研究が明らかにしたことを基に、薬を作ったり、便利な素材を開発する研究のことを「応用研究」と言い、そのような研究室も筑波大学にはあります。

Q. 授業や実験について教えてください。

A.
特に面白いと感じた授業は、有機4という自然界にある天然物の有機化学で、生成方法などを学び生物にも絡んだ授業でした。担当の先生が学問に真摯な人で、楽しそうに授業をしてくれていたため、とても分かりやすく魅力的でした。

筑波大の化学類は、実験レポートなどがとっても忙しいので、キラキラした大学生活を送りたい人にはあまり向いていないかもしれません。化学の勉強を一生懸命にやりたい人に向いていると思います。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
タンパク質とDNAが結合する際に、重要な部分を探す研究をしていました。
滑膜肉腫という病気の発生機構を解明するのが目的で、治療法に活用できるような研究をしています。
研究室の仲間に恵まれ、とても楽しく研究することができています。

専攻は生物化学で、私が所属している岩崎研究室では生体分子の構造解析によって病気の原因を探っています。生体内で多種多様な働きを持つタンパク質はその種類ごとに固有の立体構造を持っていて、その構造に応じた働きを担っています。あるタンパク質が病気の原因になっている場合、その構造を明らかにすることで治療薬を開発できることがあります。（岩崎研究室HP https://r.goope.jp/tsukuiwaken/free/introduction_lab#）

私の研究テーマは「滑膜肉腫原因蛋白質の発症機構の解明」で、滑膜肉腫というガンの一種の原因となるタンパク質を研究しています。このタンパク質には２種類の型があって、その型によって発症率が異なったりしています。この２種類のタンパク質の構造を解析して、発症する原因を研究しています。

2. 生活関連

・入学金：28万
・学費：年間50万
・テキスト代：年間およそ2～3万
・生活費：一か月6万
・奨学金：なし
・買い物：スーパー
・住んでいるところ：つくば駅周辺
・通い方：車
・サークル：ハンドボールサークル
・友達の作り方：サークルや化学類の中で自然にできる

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式：公募推薦
・入試科目と方法：英語、化学
・共通テストの点数：720点

・推薦試験の傾向：
基礎を固めていれば大丈夫です。
試験では化学に関する英文が出題されるので、英語が得意だと良いと思います。

・高校時代の偏差値： 65～70程度
・定員：10～12人程度

・受験期学習の進め方：
夏までに基礎固めを終わらせ、計画をしっかり立てて修正しながら目標に進むようにしていました。
化学と数学を意識して勉強していました。どちらも標準問題精講一冊を繰り返して解くようにしてました。
駿台に通って、化学の受講と自習を行っていました。

・日頃（高１〜２）どんな勉強をしたか：国公立クラスの中で、テストで1位を取れるように勉強してた。

・大学の選び方：実家から通える距離にある国立大学
・併願校：慶応大学薬学部、千葉大学薬学部、東京理科大学理学部