【筑波大学化学類】新しい素材を生み出す無機錯体化学の研究とは？

投稿日 2023.12.27
著者 EZ
カテゴリー卒業生インタビュー

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手：Aさん
・大学4年生
・茨城県立水戸第二高校卒業
・（現在）筑波大学理工学群化学類

今回は「無機化学の研究」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

化学類で何を学ぶ？

“化学とは、化学現象を分子・電子レベルで研究し、自然界における普遍的な法則を追求する学問です。そのような基礎研究から、新規化合物の創製、環境汚染やエネルギー問題の解決、生命現象を分子レベルで理解する研究などへ展開されています。”（筑波大学理工学群化学類HPより引用https://chemistry.tsukuba.ac.jp/ug/）

化学類では、反応のメカニズムや化学物質の構造・性質を解明する「基礎研究」を行っています。基礎研究とは、何かに応用するという目的は考えず、理論を形成したり、新たな法則を発見することを目的とした研究です。また基礎研究が明らかにしたことを基に、薬を作ったり、便利な素材を開発する研究のことを「応用研究」と言い、そのような研究室も筑波大学にはあります。

Q. 一番面白かった授業について教えてください。

A.
一番面白かった授業は、3年生で履修する「無機化学Ⅱ」でした。
色が変わって見えるなどの金属の性質の違いを、電子の数で説明するなど興味深い内容であったからです。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に印象に残っている授業は、3年生で履修する「専門化学実験」でした。
3年生の1年間、週3で実験を行い毎週レポートを書くことが大変だったためです。
2年までの座学中心の学びからの変化が大きく、印象に残っています。

そのほか、化学類に入ると学ぶことができる授業（必修授業）は、このようなもの（下の表）があります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
私は、二瓶研究室に所属しています。
この研究室では、主に錯体化学を取り扱っています。合成法の確立されていない金属ナノ粒子を、有機ケージ分子（かご状の有機化合物）を反応場として用いることで合成する取り組みを行っています。また、多核錯体の特異物性についての研究や設計性の高い錯体分子による圧力熱量効果材料の開発も行っています。
（二瓶研究室HPhttps://www.chem.tsukuba.ac.jp/~nihei_lab/）

その中でも、私の研究は光や熱・圧力などの外部刺激によって2つの安定な状態間をスイッチングすることのできるSCO錯体という物質を扱っています。このような物質を用いて、圧力をかけたときの分子の体積変化を利用した圧力熱量効果材料の開発について研究しています。

2. 生活関連

・入学金：28万
・学費：年間50万。
・テキスト代：6万
・生活費：10万
・家賃：3万円
・奨学金：貸与型奨学金（3万円/月）
・住んでいるところ：春日（一人暮らし）
・通い方：自転車で10分
・サークル：Fancy（テニスサークル）
・友達の作り方：サークル／バイト
・おすすめのお店：ソラカフェ

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式：公募推薦
・入試科目と方法：英語と化学と面接（口頭試問）
・推薦試験の点数：全体で8割程度
・推薦試験の傾向：面接は志望動機ややりたいことよりも、化学現象の原理などを聞かれます。

・高校時代の偏差値：57
・定員：13人（推薦入試）

・受験期学習の進め方：
　　4月から1日10時間くらいを目標に勉強していた。

・日頃（高１〜２）どんな勉強をしたか：
　　基本課題しかしていないです、、、テスト1週間前は勉強していました。

・大学の選び方：入試の入りやすさ