【筑波大学化学類】化学類で一番つらい授業はコレ

投稿日 2023.11.1
著者 EZ
カテゴリー卒業生インタビュー

本記事では、数理指導専門塾イーズの現役講師が大学生にインタビューを行い、その大学の内面まで深掘りして聞いています。

・入ってみて分かったこと、学部の特色
・受験期の勉強法、入試対策
・大学でかかる費用、生活費
など多方面から質問に答えてもらっています。

これを読めば行きたい大学・学部についてよく分かるし、志望校決めのヒントにもなりますよ。

今回のお相手：Kさん
・大学院2年生
・安積高校卒業
・筑波大学理工学群化学類
→（現在）筑波大学理工情報生命学術院数理物質科学研究群化学学位プログラム

今回は「筑波大学化学類での無機錯体の研究」について見ていきましょう。

1. 大学の学業関連

化学類で何を学ぶ？

“化学とは、化学現象を分子・電子レベルで研究し、自然界における普遍的な法則を追求する学問です。そのような基礎研究から、新規化合物の創製、環境汚染やエネルギー問題の解決、生命現象を分子レベルで理解する研究などへ展開されています。”（筑波大学理工学群化学類HPより引用https://chemistry.tsukuba.ac.jp/ug/）

化学類では、反応のメカニズムや化学物質の構造・性質を解明する「基礎研究」を行っています。基礎研究とは何かに応用するという目的は考えず、理論を形成したり、新たな法則を発見することを目的とした研究です。また基礎研究が明らかにしたことを基に、薬を作ったり、便利な素材を開発する研究のことを「応用研究」と言い、そのような研究室も筑波大学にはあります。

Q. 印象に残っている授業について教えてください。

A.
特に印象に残っている授業は、「専門化学実験Ⅰ・Ⅱ」でした。なぜなら、一番大変だったからです。
この授業は、３年生の時に、全員が必修で取ることになる授業です。毎週水〜金の午後の全てのコマを使い、物理化学実験、分析化学実験、無機化学実験、有機化学実験と幅広い実験を一年間かけて行います。この授業では、授業時間で実際の実験を通して、手法や技術を身につけるだけでなく、毎週行った実験のレポート課題が出されます。このレポートを通して、実験で行った反応の原理を考えるなど、４年生から始まる研究の考え方を学ぶことができる授業になっています。
実験自体も時間が長く大変ですが、レポート課題が多いことが何よりも大変です。化学類名物の授業として語られているほど大変な授業として有名です。

そのほか、化学類に入ると学ぶことができる授業（必修授業）は、このようなものがあります。

Q. 専攻と研究について教えてください。

A.
小島研究室という無機錯体を行う研究室に所属しています。
この研究室では、人工光合成をまねた化合物の合成と反応について研究を行っています。
世の中には理論上起こる化学反応でも、実際には高温、高圧の条件が必要となり、コストや技術の面から実現が不可能な反応も多くあります。一方、自然界では光合成のように、酵素が太陽光をエネルギーとして吸収することで、常温、常圧の条件でも同じ化学反応を行うことができます。私の所属する研究室では、自然界の酵素のように化学反応を簡単に行うことができるような触媒の開発を行っています。（小島研究室HP ：https://www.chem.tsukuba.ac.jp/kojima/Site/Site/Home.html）

その中でも、私は過酸化水素反応について研究しています。酵素が太陽光をエネルギーとして吸収することで、水と酸素からより簡単に過酸化水素を生成する反応について研究を行っています。

2. 生活関連

・入学金：28万
・学費：年間50万
・テキスト代：0円
・生活費：一か月8万
・家賃：3万円
・奨学金：給付型奨学金（50000円/月）
・買い物：トライアル、カスミ
・住んでいるところ：天久保（一人暮らし）
・通い方：自転車で10分
・サークル：医学水泳部
・友達の作り方：飲み会を通じて仲良くなりました。

3. 大学入試関連

・現役
・試験方式：公募推薦
・入試科目と方法：化学と英語の記述試験、面接

・高校時代の偏差値：63
・定員：15人

・受験期学習の進め方：
　英語も化学の内容が書かれている文章が出題されるので、化学特化で受かります。

・日頃（高１〜２）どんな勉強をしたか：
　学校から出される課題をしっかりこなしていました。
　それ以外は、特に勉強していませんでした。

・大学の選び方：
　親が通っていたので、選びました。